せんだい保育室連絡会からのお知らせ

2010/08/16

保育指導課との懇談会報告

8月3日、保育指導課と連絡会との懇談会が開かれた。保育指導課からは佐藤課長ほか6名、連絡会からは17園が出席し、約1時間半にわたって熱心な話し合いがおこなわれた。

議題は次の通り。
1.後継者問題についての確認
2.4月1日現在の年齢での入所について
3.保育料軽減などの保護者への周知方法について
4.法人会計について
5.その他

■1について
これまでなんども議題にのぼり、市の対応もかなり柔軟になってきている。しかし、文章化されていないことへの不安をもっている設置者からは、早い時期に条件その他を具体的に文書で発表してほしいという要望がだされ、また、後継者としては身内を考えている場合が多いということを考慮して、と云うことも再度要望されている。

市側からは、何時という具体的な時期はきめていないが、保育の継続性、その他色々な条件を考えにいれて検討しており、現在、移行期間の検討中であること、また後継者の育成についても心を砕いてほしい、と云う話があり、今まで以上に希望のもてそうな流れであった。

■2について
3月の施設長会議の席上、入所にあたっては、今年度から認可園同様に4月1日現在の年齢を採る、という説明があり、間もなく保護者への周知ができないという理由で元に戻ったという経緯をふまえ、2の質問がされた。

4月1日の年齢での入所に対しては、全員が賛成というわけではないが、平等性、位置付けなど、せんだい保育室が認められたという認識で、連絡会の中ではおおむね肯定的な考えが多かったようだ、という会長の意見に対し、市側では、保護者への周知のほか、面積、人員など小規模園には厳しい面があるということも考えての変更だったということを明らかにした。

出席者からは連絡会以外のせんだい保育室もあるのだから、アンケートをとってみてはどうか、と云う意見や、遅くとも10月には決定しなければ来年度の計画をたてることができず、動きがとれない、学齢をとりいれるのはこどもの発達上、自然だという意見がだされ、これらの意見も参考になるべく早く結論をだすという方向にむかうこととなった。

■3について
住所によっては、仙台の保育園への入所が出来ないなど、基本的なことがわかっていなかったり、保育料の軽減制度に誤解があったりと、行政から保護者への説明不足を感じている出席者。3、の保護者への周知方法に疑問を感じている出席者は多い。

市では、区役所の窓口やインターネットなどをつかい、保護者への情報の周知を図っているが、区役所へのてこ入れが足りなかったのは自覚しているので、さらに徹底していきたいと話していた。

連絡会の提案としては、乳幼児健診のときにパンフレットを配る、母子手帳へのはさみこみ、市政便りへの掲載などで、宣伝の徹底をはかるというもので、市からは多くの媒体をつかっていきたいので協力してほしい、という依頼があった。

■4について
実施が決まっている法人会計には、不安を抱えている出席者がまだ多い。
それに対して市では
 ①厳格に適応しようとは思っていない。
 ②施設の経営状況、財務状況の把握を目的としている。
 ③複式簿記の導入については、全ての園で実施されているので、
  難しく考える必要はない。
要するに当面は、いままで通り、但し貸借対照表、損益決算書は必要という説明をした。

経理規定、事務規定など一定の共通理解はもちたいが、各園にあわせて変更も可能、ということだったが、出席者からは、例えば経理規定ひとつ取ってみても、言葉がわからなかったり、内容が理解できなかったりする。

共通理解をもつためにも、最低限の説明会をしてほしい。最低限のラインを確保できるようなものを用意してもらえると、わかりやすいのではないか、などという意見が出された。

■5、その他として
①認定書・看板について
協議の時とは園名、園児数、など変更した園もあるが、認定書は元のままなので、新しい認定書を発行してほしい、また、看板も日焼けなどで見えにくくなったものがあるので、交換することは出来ないか、と云う質問がだされた。

認定書については、諸条件が変わったときには「変更承認通知書」を交付しているので、認定書自体について新たに交付することはしていない、看板については実費で新しいものにする、と云うことも考えられるという答えをもらった。

②3歳以上児の認可園移行について
小規模なせんだい保育室の3歳以上児が、規模の大きな認可園などにうつるときの道筋をつけてほしいという要望が出た。大きくなって行き場がなくなってしまうのでは、という心配のため、少人数のせんだい保育室でゆったり育てたいという気持ちをもちながらも、1・2才のうちから浮き足立っている保護者も見受けられる。

認可園で0・1才児の定員数が増え、ますます枠が狭まるのではないかと云う不安を解消するためにも、なんらかの対応が必要なのではないだろうか。今のところ、市ではせんだい保育室に特別な配慮をしていないが、ぜひ一考を求めたい。


懇談会は今回で何度目になったのだろうか、回を重ねるたびに、お互いに分かり合える部分が増えてきたように思う。こどもたちやその親たちのために、という基本は同じとすれば、歩み寄れるところもまだあるのではないだろうか。行政と現場が、こういうかたちで意見交換ができるという恵まれた状況を生かし、仙台の保育がよりよくなるために努力していきたいと思う。

せんだい保育室連絡会事務局 伊藤

ラベル: