せんだい保育室連絡会からのお知らせ

2009/02/09

保育指導課との懇談会が行われました

2009年2月5日

2008年度、2度目の懇談会です。このところ役員のみの出席が続いていましたが、久しぶりに17園が参加しての懇談会が実現しました。(今回河北新報社の記者が同席)

今回の議題は、
1.待機児童対策について
2.後継者問題について
3.せんだい保育室の募集について
4.事務手続きの簡素化について
5.今後の仙台市との話し合いの在りかたについて 等。

待機児童日本一の仙台ですが、せんだい保育室は春から夏にかけて定員割れになる施設が多く、経営的には大きな悩みになっています。

待機児童対策として、市は・認可保育所の定員拡充・幼稚園の預り保育の拡充・家庭保育福祉員の増・幼稚園保育室制度新設等のほかにせんだい保育室増を打ち出しています。
それに対して連絡会側からは、いまあるせんだい保育室の利用をまず考えるべきではないか(例えば、東京都のような援助をせんだい保育室に通わせる保護者にも支給できないかという意見や、なんと言っても所得割があればパート収入の保護者を考えても一番有効なのだが等)という意見が多く出されました。

市では、「せんだい保育室のPRを考えていること、そして待機児童対策として枠をひろげても、入所希望がそれ以上増えることも考えられるが、いまできることをやっていくしかないこと、また保育料の軽減についてもいますぐというわけにはいかないが、いろいろ検討はしていく」と云う話がありました。

 書いていくと簡単な話に思えてきますが、なかなか複雑・・・例えば、待機児童のカウントの仕方にも、「旧」と「新」の定義があるということを今回確認しましたし、せんだい保育室に入っていたほうが認可保育所入所の際にはポイントが高いという話の真偽も確かめました。(因みにこの話は偽のほうだそうです!)

2の後継者問題の途中から、子供未来局の細井局長も加わり、話し合いは一層熱を帯びました。

せんだい保育室では自宅を保育園にしていたり、家族で運営している園も多く、身内に後を託したいと考えている園長もいます。そうでない園でも、現園長に何かあったら、お預かりしているこどもたちは勿論、職員も路頭に迷ってしまうという心配をかかえているわけですから、かなり深刻な問題なのですが、かなりの部分で市の見解と食い違う部分が目立ちました。

立場が違えば、考え方に違いが出てくるのは無理からぬことですし、こちら側の主張ばかりをするわけでは毛頭ありません。話し合うことによって、妥協点、可能性を見出していくことが出来るよう今後を待ちたいと思います。

1、2の議題だけで予定の時間をほぼ使いきり、話し合いは延長に・・・・。
3は、いままでの話題と微妙にからむ部分もあり、市との主張の食い違いも目に付きました。4では、できることから実践していくという市の歩み寄りに期待をもちました。5については、話し合いの結果を次につなげていく工夫の必要性、色々な立場の人たちが一堂に会しての話し合いの有効性、市との懇談会でもお互いに相手の立場をわかりあい、伝え合っていくことが大切ではないかという意見が、連絡会のメンバーから出されました。

2時間以上に及ぶ長丁場でしたが、今回はかなりざっくばらんなはなしが出来たような気がすると同時に、せんだい保育室の基盤の危うさ(市との考え方のズレ)が見えた、というのが連絡会メンバーの感想です。

お互いの立場を知るということがよりよい方向性をみつけるのに必要欠くべからざるものだとすれば、こういう話し合いの場は本当に貴重なものといえましょう。一昔前には考えられないほど変わる保育の世界、現場ではみえにくい政治に近い部分もあるようです。今後もこういう懇談会の場を借りて、意見の交換が出来るよう市の協力をお願いしたいと思います。

文責:おひさま原っぱ保育園  伊藤千恵子

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